小さな息子に生まれて初めて出来た親友(元保護犬と新たな家族の物語)

           

#03_BELLE (CHIBA)
安田 智子・夫・息子・BELLE

enkara運営メンバーのTomoです。幼い頃より実家ではミックス犬をはじめ、シェルティーやシーズー、ハスキーと暮らして来ました。
大人になり、自分自身で初めてブリーダーから3頭のミニチュアダックスフンドを迎えました。その後、13歳で飼育放棄されたアイリッシュセッターを迎えて看取りました。とても魅力的な犬で、いつか彼女とのストーリーもお話出来たらと思っています。現在は、3頭のダックスのうちの1頭、17才6ヶ月のダックスの男の子と、保護団体から迎えた推定5歳のミックス犬の女の子、ベルと暮らしています。今週は私の自己紹介を兼ね、ベルの物語を中心に犬たちとのことをお話させて頂きたいと思います。

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元保護犬 BELLE(ベル)のこと

ミックス犬(推定5歳 2019.5月 時点)
2015年に千葉県にある保護団体からご縁をいただき、家族になりました。
保護までの経緯は、千葉県内の住宅街で放浪中だった所を上記団体の友人が保護。その後、迷子路線も考え、多方面で飼い主さんへの情報発信をしたが現れることはなく、新しい家族を探す道を歩むことになりました。
性格は「ザ・犬」明るくて元気一杯、海やドッグランで走ることが大好き。
身体能力がとても高く、高い柵を飛び越えたり、泳ぎも上手な活発な女の子です。

出会いは一時預かりボランティア

「新しい家族が見つかるまで預かって欲しい犬がいるんだけど、どうかな。」

それは13才で飼育放棄された老犬のアイリッシュセッターを看取り、1年が過ぎた頃でした。
その頃には息子も1歳半になり、2頭のダックスを連れて散歩やお出かけを楽しめる余裕が少しだけ生まれ、やっと一息ついたばかりでした。
一時預かりとは言え、3頭になったらまた生活のリズムが変わって来るかもしれないという一抹の不安もありましたが、家族と話し合い、一時預かりを受ける覚悟を決めました。

かくして我が家にやって来た彼女。
「好きな(仮の)名前を付けていいよ」と代表に言っていただいた私は、スヌーピーのキャラクターから取ってBELLE(ベル)と名付けました。
代表に連れられて我が家の玄関での初対面でしたが、少し気難しいところのある先住犬たちの反応がビックリするくらい普通のリアクションだったのには拍子抜けでした。
まるで昔から当たり前にいるかのような態度で、すんなりとベルを受け入れてくれたのです。

生まれて初めて出来た親友

ダックス2頭はさほど息子に興味がありませんでしたが、ベルは犬だけでなく人間も大好き、そして子どもも大好きな犬でした。
息子がしつこくしても怒らず、それどころか構ってもらえてる!と大喜びです。
息子の行く場所行く場所について回り、一緒にお昼寝をしたりテレビを見たり、それはとても可愛らしい光景でした。

「この2人を引き離すなんてとても出来ない。」

その頃には私自身もベルと離れるなんて考えられない位、彼女のことが大好きになっていました。
一時預かりから正式譲渡に移行し、そのまま家族の仲間入りとなったのでした。

1歳で出会った2人は現在5歳になりましたが、今でも相変わらず仲良しです。
何でも息子と同じことがしたいベルは、おもちゃで遊べば息子と私の間に割り込んで来るし、いつの間にか息子のおもちゃを盗んでズタズタにしてしまったことも数え切れません(笑)

動物好きな家族の影響で、犬や猫をはじめ、様々な動物たちに囲まれて育って来た私の一番古い記憶の中にいる犬もベルと同じ、ビーグル系の雑種の女の子でした。
幼い私にとって彼女は家族の一員であるとともに、頼れる友だちのような存在でした。
息子にとってもベルがそんな存在なのだろうと思っています。
いつか息子が大人になった時、最高の親友とのかけがえのない今を振り返って、あたたかな気持ちになってくれたらと願っています。

犬たちからのおくりもの

犬たちを通じて多くの出会いがありました。
enkaraを共同運営しているパートナーとの出会いもその1つで、もう16年の付き合いになります。
そして犬たちは私に素晴らしい出会いをもたらしてくれただけでなく、太陽の下で遊ぶことの楽しさや、四季の移り変わりの美しさ、今この瞬間を大切に生きるということを教えてくれました。

思い出の地やいつもの散歩コース、至る所に歴代の犬たちとの思い出がちりばめられています。
夕焼けに照らされた海、さんさんと晴れた日の休日、ふと彼らの姿がよみがえる瞬間があります。
カメラのファインダー越しに駆け寄って来た時の笑顔、水にダイブし、海辺を駆け回る姿、自然の中に身を置いて風を感じていた美しい横顔、その風になびく繊細な被毛の一本一本の動きまで…。
生き生きとあの頃を生きていたありのままの彼らの姿を、今でも昨日のことのように思い出します。
日々の日常や旅行に至るまで、彼らとの一瞬一瞬が宝物でした。
思い出を取りこぼしたくなくて、数え切れないほどシャッターを切り続けて来ました。
そう、カメラの楽しさを教えてくれたのも犬たちでした。

初めての育児も気負うことなく楽しむことが出来たのも犬たちのお陰だと思っています。
意思疎通の出来ない赤ちゃんを育て、手をかけ、心を通わせて行くプロセスは犬と築いて来た関係そのものでした。

子犬から迎えることと、成犬から迎えることの違い

人間同様、犬の気質も様々です。
実家で一緒に暮らして来た犬たちもそうでしたが、子犬から迎えた3頭のミニチュアダックスたちも、同じ環境で育ちながら全員全く違う個性を持っていました。
そうした気質に違いはあれど、どの犬も環境に馴染む素晴らしい順応力を持ち合わせていました。
成犬で我が家にやって来たベルも、あっという間に家でのルールを理解してくれました。
かつては息子の食事に当たり前のように口を突っ込み、食べている横からサッと奪い取ったりしていましたが、今ではじっと待つことが出来ます。
ハウスに慣れておらず、ゲージの中で鳴いていたベル…それは子供の夜泣きの再開かと思うほどきつかったけれど(笑)1週間もしたらすっかり慣れてくれました。
いつの間にか信頼関係も生まれ、呼び戻しもばっちりです。
意思疎通を図ることも上手になり、お水がないことや散歩に行きたいことをアピール出来るようにもなりました。
人間の言葉も随分理解し、大抵のことは伝わります。
それらは子犬から育てた先住犬たちが当たり前のようにして来たことばかりです。
子犬から迎えても、成犬から迎えても、我が家の場合は何も違いはありませんでした。

そして今

今日もソファーの定位置にベルが寝ています。
先住犬のダックスは17歳を迎えた頃から円形の柔らかいサークルで過ごすようになりました。
無邪気な子犬時代、ハツラツとした若かりし時代。
艶々だった毛並みは今ではところどころ抜け落ち、換毛期に生え変わることもなくなりました。
透き通るような瞳は白く濁り、耳も遠くなって、来客に吠えかかることもなく、すやすやと穏やかに眠っている時間が多くなりました。
喧嘩っ早くて気の強かった彼はすっかりおとなしく、小さくなってしまいました。
いつかベルもこんなふうに年を取って行くのだろうと思います。

思えば、犬のいない暮らしではなく、常に犬のいる暮らしを選択し続けて来ました。
何でだろう?と考えてみたけれど、明確な答えは未だに見つかりません。
でも、もしかしたら、ただ歩くだけだった道のりも犬と歩けば全く違った景色になることを知ってしまったからなのかもしれないと、今ふとそんなことを思いました。

犬と暮らしてみたい。
そう思う全ての人たちに素晴らしい出会いがありますように。

enkara運営 安田智子

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VISION「私たちは循環する社会の仕組みを創る」

今までの犬と暮らす当たり前や固定概念にとらわれず、新しい情報や価値観を知ることで気づきを得るために、様々な情報発信や活動をします。最終目標として掲げる「循環する社会の仕組みを創ること」を実現するため、ミッションとして、“犬を知る“をアップデートし、より豊かな関わりで犬と人が本質的に繋がり、共に生きる姿を提案します。私たちは、循環サイクルの中でその未来を創造し実現できることを強く願いビジネスを営む社会を目指します。

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