【連載】登山犬茶々丸と共に見てきた景色〜八ヶ岳連峰最高峰「赤岳」〜 富永 祐太

           

2019年5月、enkaraは元保護犬と暮らす家族の物語「セカンドストーリー」で富永祐太さんと元保護犬茶々丸くんにインタビューさせていただきました。あれから1年、ふたりはその後も数々の登山に挑戦し、2020年冬ついに目標の冬季阿弥陀岳北陵を踏破!本連載では、踏破に至るまでの約5年間の軌跡を絶景の写真と共にお届けします。この連載を通じて、犬と暮らす方はもちろん、より多くの方に、犬と人の信頼の姿、そしてリスペクトし合う絆を感じていただけたらと思います。第3回目は、八ヶ岳連峰最高峰「赤岳」への挑戦をお届けします。

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登山記録

2018年3月(茶々丸:3歳)
赤岳
山域: 八ヶ岳連峰

※長野県と山梨県にまたがる標高2,899 mの山。八ヶ岳中信高原国定公園南部に位置し、八ヶ岳連峰の最高峰。
天候:晴れ
当日のルート:赤岳山荘→ 行者小屋→ 文三郎尾根→ 赤岳山頂→ 地蔵尾根→ 行者小屋→ 赤岳山荘

春夏秋冬、毎週登山を続けた3年間の中で生まれた変化

Q.今回は、第2回でお話いただいた「東天狗岳」から3年後の山行。まずはこの3年間で二人の関係性はどのように変化していきましたか?

「あれから春夏秋冬毎週のように一緒に登山していましたので、意思疎通があたり前のように出来るようになっていました。
『お腹減ったからご飯食べたい。。。。。』
『喉かわいた!』
『トイレ!!』なども普通にわかるようになりましたし、
茶々丸も僕の事をちゃんと理解してくれるようになり、
僕が疲れてきたらペースを落としてくれたり、
降りは無理に引っ張らなくなったりといった変化がありましたね。」

登山犬茶々丸のトレードマーク!

Q.今回の赤岳での茶々丸くんの様子はいかがでしたか?

「この時は残雪期で気温も暖かかった為、茶々丸も余裕があったみたいで、
登山道で気になる所にクンクンと匂いを嗅ぎに行ってみたり、鹿を探してみたりと楽しんでいましたね。
このシーズンから茶々丸はゴーグルをするようになったのですが、快適なのかどんな天候でもスタスタ進むようにもなり、今回の赤岳でも終始スタスタでした(汗)」

想像以上に現状を自ら理解する茶々丸

Q.今回、一番心に残ったエピソードを教えてください。

「核心部もすんなりいつも通りのスピードで通過してしまい、驚かされました!
トラバース(山の斜面を横断する場所)も茶々丸は臆さず躊躇もせず進んでいましたし、トラバースが終わるとちゃんと僕が来るのを待っていてくれました。
なので一応 ”ここは危ない所” みたいに理解してるのかなぁと。そこにも驚かされましたね!」

雪の阿弥陀岳への想い

Q.今回の赤岳山頂から隣にある阿弥陀岳を見て、「いつかあの阿弥陀岳に挑戦しよう!!!」という思いに至った山行とのことですが、 何を感じて阿弥陀岳への挑戦を心に感じたのか教えてください。

「2017年の秋に一度阿弥陀岳には登っていて、 その時にいつか冬の阿弥陀岳に登ってみたいなぁと思っていました。そして雪の赤岳からみた阿弥陀岳が本当にイケメンで、登りたい想いがさらに強くなりましたね。 また挑戦としても雪の阿弥陀岳に登った犬は今までいないだろうという想いもあり、登山犬としての最高峰にも挑戦したいなと。 でもその時は、冬の阿弥陀岳に一般ルートで踏破するよりも先にバリエーションルートで踏破してしまうとは思ってもいませんでしたけど笑」

今回は、祐太さんと茶々丸くんの八ヶ岳連峰最高峰「赤岳」への挑戦をお伝えしました。この赤岳の頂上から見た阿弥陀岳へ向けていよいよ挑戦の歩みが始まります。次回は、いよいよ「阿弥陀岳」への挑戦です!お楽しみに。

プロフィール

  • 富永祐太
    富永祐太(とみなが ゆうた)
    1986年2月24生まれ、東京出身
    雪山、バリエーションルート、クライムダウンなんでもこなす登山犬茶々丸と共に数々の登山に挑戦。2014年8月15日の北岳からはじまり、2016年末頃から毎週山に向かうようになる。主に自宅から200km圏内の山の日帰りが多く、茶々丸と共に、赤岳 – 硫黄岳縦走(厳冬期)、谷川岳西黒尾根(厳冬期)、阿弥陀岳中央陵(厳冬期)、阿弥陀岳北陵(厳冬期)、甲斐駒ヶ岳黒戸尾根(無積雪期)テント泊、編笠山 – 赤岳縦走(無積雪期)を経験。2020年冬季阿弥陀岳北陵踏破!
  • 茶々丸
    茶々丸(ちゃちゃまる)
    2014年11月1日生まれ(推定)MIXの男の子 千葉県柏市にあるNPO法人動物保護団体に保護された茶々丸は、推定生後2ヶ月で祐太さんの家族になる。元々、登山が好きだった祐太さんと成犬になった茶々丸は、共に単独登山で様々な山に登る楽しみを知っていく。5歳を迎えた茶々丸は、多くの登山仲間が増え、仲間たちと共に登山にチャレンジする日々を送っている。
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VISION「私たちは循環する社会の仕組みを創る」

今までの犬と暮らす当たり前や固定概念にとらわれず、新しい情報や価値観を知ることで気づきを得るために、様々な情報発信や活動をします。最終目標として掲げる「循環する社会の仕組みを創ること」を実現するため、ミッションとして、“犬を知る“をアップデートし、より豊かな関わりで犬と人が本質的に繋がり、共に生きる姿を提案します。私たちは、循環サイクルの中でその未来を創造し実現できることを強く願いビジネスを営む社会を目指します。

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