2025年には日本総人口に占める単身世帯(1人暮らし)の割合は16%となり、「6人に1人強が1人暮らし」になる※と言われており、該当世帯と同居するペットの緊急時救済措置は早急に対応が必要です。また、高齢化社会の進む現代において「高齢者とペットの問題」は地域を問わず、日本各地で社会問題となっています。以前、この問題に対し行政としての取組みを始めた自治体として福岡県古賀市が行う【ペットと暮らすシニアの備えサポート制度】や北海道苫小牧市社会福祉協議会が行う【犬猫一時預かり事業】についてお伝えしました。家族として暮らす犬の継続飼育が困難になる可能性は、誰しもに起き得ます。
今回は、東京都板橋区が昭和58年から継続している事業【いたばしくワンニャンバンク】をご紹介します。具体的なサポート内容、現状について 板橋区保健所生活衛生課 渡部さんにお話を伺いました。
東京都板橋区で行われている犬猫譲渡施策「いたばしくワンニャンバンク」とは?

制度として、犬や猫の飼養継続が困難になってしまった飼い主と新たな飼い主となる希望者の橋渡しを行っています。原則、飼養されている犬猫が対象ですが、近年は区内ボランティアの方が保護した飼い主のいない猫の新しい飼い主探しの場としてもご利用いただくことが多いです。」
実際の運営方法や目的、事業が目指す方向

希望者が現れたら、提供者の連絡先を伝え、その後当事者同士で譲渡の話し合いを進めていただきます。譲渡が成立したら、区ホームページ上から当該犬や猫の登録を削除します。」
理由としては、飼い主自身が高齢や重大なケガ、病気等のため、犬の世話を続けることが難しくなってしまった場合が多いです。」
今後は飼養困難者の救済だけでなく、飼い主のいない猫による地域の環境問題への対策として、地域で活動する猫の保護・譲渡を行うボランティアの方の一助となるよう本制度をより活用していく予定です。」
まとめ

東京都23区内で、自治体独自の施策として約40年間前から犬や猫の緊急時救済措置を行ってきたことに驚きました。
制度がスタートした頃と今では、家族構成も状況も大きく変化しているかと思いますし、その課題も目的も時代に合わせて変化してきたかと思いますが、いずれにしても「何かあった時、地域の方の中から新しい家族を探し譲渡することができる仕組み」がお住まいの自治体にあるということは安心ですね。
終生飼育は基本ベースです。でも、未来のことは誰にもわかりません。
確約ができない中、1つの大切な命を預かり家族として共に生きる中で、万が一何かが起こった時のことは、犬との暮らしを考えた時に飼い主として必ず想定しておくべきことです。
自治体のWEBサイトを使用して飼育放棄を生まないという試みは実践しやすい施策だと思いますので、多くの地域に広がって欲しいと、一人の愛犬家として思います。
〈参照・参考〉
※国立社会保障・人口問題研究所「公表数値」WEB
東京都板橋区(動物の保護・管理事業「いたばしくワンニャンバンク」)WEB
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