いぬびと 〜犬と暮らす人たち〜 #11 Annie_前編

いぬびとは、犬と暮らす人たちの個性あふれる日常のヒトコマを紹介します。
犬と暮らす家族の数だけ、犬と人の暮らし方があります。
でもそんな皆さんに共通することは、犬が大好きな人たちの日常は犬たちへの愛で溢れているということ。犬好きによる 犬好きのための 犬愛溢れるインタビュー。
第11回は、スウェーデンでChappie(10ヶ月)と暮らすいぬびとAnnieさんをご紹介します。
ヨーロッパの中でも福祉大国として有名なスウェーデンは、動物に関しても福祉と愛護の考え方は世界有数です。「犬は良好な環境で自然な行動を行う事ができるようにしなければならない」という犬目線で作られた理念が文化となって浸透しています。
Annieさんには前編と後編に分けて、スウェーデンで犬と暮らすことについてお話いただきます。前編では、スウェーデンの犬事情や行政との関わりについてお伺いしました!

enkara:「自己紹介をお願いします。」
Annie:「私はアニーです。 台湾出身の私は、東京の大学院で学び働いている時に同じく日本で勉強していたスウェーデン人のパートナーに会い、その後ふたりでスウェーデンへ移住しました。 現在ストックホルムに3年間住んでいて愛犬のChappieは生後10か月です。」

ー日本滞在中、東京の保護施設でボランティアしていたというAnnieさん。その時の経験をお伺いしましたー

Annie:「全体的にとても良い経験でした。 私は犬が大好きで、特にシニア犬の世話は本当に気持ちがあたたかくなりました。 犬の数に対して施設が少し小さすぎる気がしましたが、東京のような混雑した街では十分なスペースを見つけるのは実際難しいと思います。」

Self-introduction
I am Annie. I originally from Taiwan, I have studied my master and worked in Tokyo before moving to Sweden. I met my partner who is a Swede while we both studied in Japan. Now I have been living in Stockholm for 3 years and my dog Chappie is 10 months old.

It was a good experience overall. I love dogs and it felt really good to look after the senior dogs. I did feel like the facility was a little bit too small for the amount of dogs they had but I understand it is difficult to find enough space in a crowded city like Tokyo.

enkara:「まずは、スウェーデンの犬事情を教えてください。犬に関する法律やルールは?」
Annie:「仔犬を飼うとき仔犬は少なくとも8週齢でなければなりません。そのため仔犬が生後8週間になるまで、犬の母親から引き離すことはできません。
そして犬を飼育する場合、少なくとも6時間ごとに外に出ることが定められています。屋内で飼育する場合は、日光が差し込む窓が必要です。
クレートは犬の訓練のために適切なツールになる可能性がありますが、スウェーデンでは、犬はドアを閉めたクレートに入れておくことができません。 例外は次の通りです。(ショー、競技会、試験、狩猟(最大8時間)、輸送中(停止中の車両で3時間以上クレートすることはできません))。
何より、多くの飼い主は犬が公共の場で何をするかについて強い責任感を持っています。」


When getting a puppy, the puppies must be at least 8 weeks old. You are not allowed to separate the puppies from the dog mother until they are 8 weeks old.
Your dog should be allowed to go outside at least every 6 hours. If you keep it indoors, it must have a view of a window allowing sunlight.
Although in other countries, crating can be a positive and appropriate tool for dog training.
In Sweden, the dog may not ever be kept in a crate with a closed door. Exceptions are: shows, competitions, exams, hunting (up to 8 hours), during transportations (may not be crated for more than 3 hours in a standstill vehicle).
You are responsible for what your dog does when it is in a public place.

enkara:「多くの人はどのように犬と暮らしていますか?」
Annie:「スウェーデン人はペットをとても大切にし、家族の一員として暮らします。 犬と人の平等感が非常に強く、犬のニーズを中心にスケジュールを組むことができます。一部の企業では、勤務時に犬をオフィスに連れて行くこともできます。 また、犬をデイケアセンターに預けることや、ペットシッターを雇うことも一般的です。」


Swedes are very close to their pets, treating them as valued family members. The sense of equality is very strong and their schedule can be centered around the dog’s needs.
Some companies let their workers bring their dogs to the office. You can also leave your pet in a dog day-care center or hire a pet sitter.

enkara:「保護犬や保護団体事情について教えてください」
Annie:「スウェーデンでは、犬を手放す人々や何らかの形で虐待している人々を本当に嫌います。 誰かが犬を虐待したり、攻撃的になりすぎている様子を見た場合、”それが犬を育てる正しい方法ではないこと”を飼い主に知らせます。
厳格な法律のおかげで、スウェーデンには野良犬や保護犬はあまりいません。
スウェーデンの人が保護犬を養子にしたい場合は、他国(主にアイルランド、ルーマニア、ギリシャ、スペインなど)から輸入しスウェーデンの家族へ繋ぐ組織を経て、保護犬を家族に迎えます。今はCovid19の輸送制限により、現在海外からの保護犬はそれほど多くありません。」


In Sweden, people really dislike people who are are giving up their dogs or mistreat them in any way. If someone sees you abuse or even act too aggressive against your dog, people around you will let you know that’s not the correct way to raise a dog.
There are not many stray or rescue dogs in Sweden thanks to strict legislation. However, if people want to foster or adopt dogs, there are organizations that take homeless dogs from other countries (mainly from Ireland, Romania, Greece, Spain etc), import them and rehome them. However, there are not that many rescue dogs from overseas at the moment due to transport limitation from Covid 19.

enkara:「行政は犬に対してどのようなアクションやサポートを行なっていますか?」
Annie:「犬を飼う時、政府は何も支援をしません。
保険会社とケネルクラブ(Sweden Kennel Club:SKK)が犬に関わるすべての情報を発信し、必要な支援を提供します。SKKの公式ウェブページには、すべての犬種(犬種固有の指示、行動や性格など)、犬種、犬を飼うときに準備するもの、規制などに関するあらゆる種類の情報があります。
犬専用の保険もあり、犬の飼育や世話の仕方などの説明や動画を公開しています。」


The government itself does not really provide any action support when you are buying a dog. Insurance companies and Kennel clubs/unions usually provide all the information and help you need.
As mentioned SKK is a union for dogs, the SKK official webpage has all kinds of information on all breeds (the breed specific instructions, behavior and personality etc.), Breeders, what to prepare when having a dog, and regulations, etc.
There are also insurances just for dogs, and those insurance companies put out instructions and videos on information on how to raise and take care of dogs.

enkara:「犬登録、税金などもないのでしょうか?」
Annie:「スウェーデンでは、獣医師が犬にIDマイクロチップを挿入し、そのデータはSKKが所有する所有者登録簿に送られます。通常、ブリーダーはその獣医検査とIDマーキングの費用を支払いますが、犬の購入価格に含まれており、飼い主は犬を飼うのに税金や余分な費用はかかりません。」


In Sweden the veterinarian marks the dog with an ID Micro chip, that is then sent to the owner register which is owned by the Sweden Kennel Club (SKK). Usually the breeder will pay for the first vet. check as well as ID marking, that is then included in the buying price. There are no taxes or extra expenses for owning a dog.

enkara:「日本は、飼えなくなった犬を行政で管理する動物愛護センターがありますが、行政運営のシェルターやティアハイムのような仕組みや団体などはありませんか?」
Annie:「スウェーデンでは、IDマーキングされていない野良犬や野良猫に出会った場合、飼い主を探すのに苦労することがあります。
そのような場合は、郡や警察に連絡して、その問題を解決する必要があります。警察は、まず野良犬を保護し、飼い主を探します。飼い主が見つからなければ、その犬は県に保護されます。郡はその後、ウェブサイトを通じて犬を販売します。
郡は、購入希望者の身元調査を行い、犬にとって良い家庭であるかどうかを確認します。例えば、これはストックホルム郡のウェブサイトですが、現在販売されている動物はありません。」

Försäljning av djur(WEB)


In Sweden, If you stumble upon a stray dog or cat that does not have a ID marking on it, finding the owner might be problematic. In that case you should contact either the county or the police and leave the matter to them. The Police will first take care of the stray dog while trying to locate the owner. If no owner can be found the dog will be taken care of the County. The county will then sell the dog through their website. They will go through background checks on the potential buyer to make sure it will be a good home for the dog.
For example this is the website of Stockholm county, there is currently no animals for sale.


国による考え方の違いは、文化となって国民性を作り、人と共に暮らす犬の環境にも大きく影響することが分かりました。
そもそも犬との暮らしを選択する場合、その生命への尊厳を重んじ、またその犬の行動に対して飼い主は大きな責任を持つというスタンスが伝わってきます。ひとりひとりが犬を飼うことに責任を持つ。そのベースがあるからこそ「犬と人のより良い共生の形」が自然と実現されているのでしょう。私たち日本人も多くのことを学び、意識高く行動することでより良い未来を創ることに繋げていきたいですね。
前編では、スウェーデンの犬事情やスウェーデンで犬を迎えることについてお伺いしました。後編では、スウェーデン・ケンネル・クラブをはじめ、ブリーディングや犬舎への考えなどChappieとの出会いや想いを交えてお伺いします。

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VISION「私たちは循環する社会の仕組みを創る」

今までの犬と暮らす当たり前や固定概念にとらわれず、新しい情報や価値観を知ることで気づきを得るために、様々な情報発信や活動をします。 最終目標として掲げる「循環する社会の仕組みを創ること」を実現するため、ミッションとして、“犬を知る“をアップデートし、より豊かな関わりで犬と人が本質的に繋がり、共に生きる姿を提案します。私たちは、循環サイクルの中でその未来を創造し実現できることを強く願いビジネスを営む社会を目指します。

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