はじめまして。長谷川未奈と申します。イギリス ケンブリッジに住んでいます。今日から私と愛犬セサミとのイギリス生活をenkara『犬と歩く世界』で紹介させて頂くことになりました。私の職業がフローリストという事で、イギリス生活の中で常に身近にある様々な植物も一緒に皆さんへご紹介していきたいなと思っています。連載ということで今からドキドキワクワクしております。犬と暮らすイギリスの風景を感じていただけたら嬉しいです。
第1話イングランド北西部、湖水地方カンブリアのホリデーシーズン
まずは愛犬のセサミをご紹介します。
セサミは推定5歳の女の子。いいとこ取りの雑種です。推定2歳の頃キプロス島から保護しました。
野良犬だった為どのような過去があるのかは不明ですが、潤んだお目々の臆病犬に見せかけてなかなか肝が据わっています。飼い主共々よろしくお願いいたします。
第1話は、夫の故郷であるイングランド北西部、湖水地方のカンブリアからです。
私たちの住むケンブリッジからは車で北へ約6時間の距離です。
ロンドンからは7〜8時間といったところでしょうか。
昨年のクリスマスから年末まで夫の実家で過ごしてきました。
今回は、イギリスの田舎の風景やクリスマスの習慣をご紹介しようと思います!
この時期にこの地域では珍しい青空!
夫の実家であるこの家が建てられたのは、日本に黒船が来航したちょっと後。
なんと約築160年。
義父の母方のご先祖様が代々受け継ぎ、義父が5代目。
所々に昔の生活習慣を垣間見れる素敵な家です。
代々受け継がれてきた骨董品が至る所に飾られています。
今年は義兄が豪快に飾り付けたというモミの木。とてもアーティスティックで良いと思います。
このツリーの下に各自準備したプレゼントを置いていき、クリスマス当日の12月25日にみんなでワイワイとプレゼント交換をするのが楽しいのです。
他のヨーロッパの国では24日がお祝いの日という所も多いようですが、イギリスは25日が本番です。
この日は午前中から飲みます。笑
メリークリスマス!
ランチの準備中。できる限り食べ物の近くに陣取りながらも関心のないフリをしているセサミ。
「いつでも食べる準備は万端です。」と開いた目が言っていますねー。
クリスマス当日はなるべく料理をしなくて良いように、ランチはパンやチーズ、サラダ、スモークサーモンなど簡単なもので済ませます。
テーブルの向こうでお腹を空かせた義父が待ちきれずにナイフを持って構えています。笑
夜は、お決まりの七面鳥やソーセージをオーブンで焼きます。
大きな七面鳥を焼いて2〜3日ほどはそれを食べることで、”ホリデーの間はあまり料理をしなくて済むように” というのがコンセプトなのだとか。日本のおせち料理と考え方が似ていますね。
七面鳥丸ごとの写真は刺激が強いので控えます。笑
私と夫はお肉を食べないので菜食仕様のパイを焼きました。菜食用のソーセージも。大盛りです。
セサミには七面鳥を!この前に茹で野菜も散々つまみ食いして、まるで天国にいるような顔をしていますね。(ホリデーが終わったらダイエットだぞ。)
ちなみにセサミは3年前のクリスマス、夜中にパントリーに忍び込み、残りの七面鳥の大きな太腿を丸々平らげたという前科が。。。また罪を犯さないよう、毎年気が抜けません。
素知らぬ顔で一番暖かい椅子を陣取る罪犬セサミ。
あの大きい七面鳥の丸焼きがどこに隠されているかは、もちろんお見通しです。
ところでクリスマスに飾る植物と言えばまずはモミの木ですが、ヤドリギやヒイラギも定番ですね。
実家にもあちらこちらに義父が摘んできたヒイラギが。英語だとHolly(ホリー)と言います。
通常は赤い実がついているのですが、年によっては気温の関係で実をつけなかったり、つけても鳥が食べてしまったりするそうで、今年は実がついていませんでした。
ちなみに横に置いてあるこのオレンジも、ヨーロッパに古くからあるクリスマス飾りの一つだそうです。ポツポツと刺さっているのはクローブ!鼻を近づけると良い香りがします。
義両親が日本へ来た時に買った扇子とお箸も骨董品に紛れて飾ってあります。
実家の近くに自生するヒイラギです。
クリスマスにヒイラギを飾るのはキリストの処刑と関係があるそうで、赤い実はキリストが流した血の色、そしてトゲのある葉はキリストが身につけていたイバラの冠を表しているのだそう。
また、ヒイラギを家に飾ると幸運を運んでくるとも信じられていたそうです。
鳥が大好きなその赤い実は、人や犬には有毒なので食べてはダメとのこと。
我が家の罪犬は油断ならないので家に飾る時は気をつけようと思います。
たまに気づくとこうして座っているセサミ。
「セロリと昆布とネギ以外は何でも食べるんです私。」とのことです。
そして、湖水地方と言えばハイキング。
High Pike Fellという低い山に登ってきた際、途中で出会った馬たちです。ちゃんと一列になって休み休み山を登っていました!
とってもフレンドリーな馬たちと、怖くて見て見ぬふりを貫くセサミ。笑
頂上は霧で何も見えませんでした。笑
以上、第1回目は美しい湖水地方でのホリデーをご紹介しました!
楽しんで読んでいただけたらとても嬉しいです!
次回は、私たちの住むケンブリッジからお届けできたらなと思います。
プロフィール
長谷川 未奈(フリーランスフローリスト)
イギリス(ケンブリッジ)に住む犬好きな日本人です。
2018年にキプロス島から元野良犬のセサミを保護し、セサミとイギリス人の夫と、動物や環境に優しい楽しく豊かな生活を模索しながら日々マイペースに暮らしています。
本職はフリーランスのフローリスト。犬はもちろん、太陽とお酒とご飯とイギリスのチップス(フライドポテト)が大好きです。
名前:セサミ
性別:女の子
生年月日:推定2016年(キプロス島から2018年推定2歳でケンブリッジへ)
好きな食べ物:チキンと海苔
好きなこと:食べる、撫でられる、嗅ぎ回る
enkara編集部です。本日、新企画『犬と歩く世界』がスタートします!以前よりenkaraは、動物保護や犬と共に生きる人たちの観点をグローバルスケールを大切にご紹介してきました。今まで、アメリカ(ワシントンD.C.・ハワイ)、バリ島、ネパール、サウジアラビア、スウェーデン、イギリスに住む方からリアルな日常をお届けしていただきましたが、毎回その取材中に初めて聞くことや触れる価値観、文化の違いなど、学びが多く知らないことばかりでした。
犬と共に暮らす先進国から学ぶことはあまりにも多く、私たち日本人の犬に対するアップデートに大切な情報だと感じ、新企画をスタートすることにしました。世界中に住む犬と暮らす人たちの犬との暮らし、日常を知る場所。視野を広げるために様々な国の犬との暮らしを、写真や文章を通じて感じる機会を楽しく作っていきます。スタートは、以前”いぬびと”として前編・後編に分けてご紹介させていただいたイギリスにお住まいの長谷川未奈さんです。フローリストの未奈さんには、イギリスの生活の中にある植物たちも一緒にご紹介いただきます。お楽しみに!
[文/長谷川 未奈・構成/enkara編集部]
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