いぬびと 〜犬と暮らす人たち〜 #15 Mina_前編

いぬびとは、犬と暮らす人たちの個性あふれる日常のヒトコマを紹介します。
犬と暮らす家族の数だけ、犬と人の暮らし方があります。
でもそんな皆さんに共通することは、犬が大好きな人たちの日常は犬たちへの愛で溢れているということ。犬好きによる 犬好きのための 犬愛溢れるインタビュー。
第15回は、地中海にあるキプロス島から保護した雑種犬(セサミ)と共に、イギリスで暮らすいぬびとMinaさんをご紹介します。
犬との暮らしに歴史があるイギリスが考える”犬との暮らし方”とは?今回は前後編でお届けします。
前編では、イギリスの動物福祉、そして犬の迎え方など政府のスタンスを交えてお伺いしました。日本とイギリスの犬事情の違いについて感じていただけたらと思います。

enkara:「自己紹介をお願いいたします」
Mina:「こんにちは。Minaと申します。イギリス人の夫Dougalとセサミという犬とイギリス、ケンブリッジで暮らしています。
セサミは元野良犬で、推定2歳前後の時にキプロス島から保護しました。セサミを家族に迎えてからもうすぐ3年になります。」

enkara:「早速ですが、イギリスの犬事情を教えてください。犬に関する法律やルールはどんなものがありますか?」
Mina:「犬に関する法律は様々ありますが、犬に限らず全ての動物(生きもの)のオーナーは、その動物に幸せで健康的な生活を与えることが法律で義務付けられています。
マイクロチップ、飼い主の名前と住所が記された首輪やハーネスを公共の場でつける事も義務化されていて違反をすると罰金を課せられます。
一部公共の場や道路の近くでは事故などを防ぐ為にリードをつける事がルールですが、公園内の多くや田舎道などではリードなしでの散歩が許されており、基本的にノーリードでお散歩を楽しみます。
イギリスでは、所有、繁殖、売買、譲渡等が禁じられている犬種が4種類あり、日本の土佐犬がこの中に含まれています。」
イギリス国内で売買、譲渡、繁殖が禁止されている4犬種
・ピットブルテリア
・土佐犬(土佐闘犬|ジャパニーズマスティフ)
・ドゴアルヘンティーノ
・フィラブラジレイロ

enkara:「イギリスの多くの人はどのように犬と暮らしていますか?」
Mina:「日本とあまり変わりないかと思いますが、家族の一員として絆を大切にしながら暮らしていると思います。ただ、日本との違いとしてイギリスには犬と一緒に行ける場所が多くあり、公共の乗り物にもケージに入れることなく一緒に乗車することができます
人々も犬にとても寛容ですので、可能な限り犬を連れてどこへでも行く人も多いと思います。
そして、根底に犬は”犬らしくあること”を大切に考える文化があります。」

enkara:「住環境についてお伺いしたいです。イギリスは、ペット飼育OKの住居は多いのでしょうか?また、大型犬や多頭飼育の場合はいかがですか?」
Mina:「賃貸の場合は、やはりその大家さん次第です。
ロンドンはまた別ですが、イギリスではアパート、マンションが日本に比べ少なく、持ち家に住む人が多く、ほとんどの家に庭がついていますので、大型犬や多頭飼育も含めペットを飼うのに適している住環境は多いと思います。」

enkara:「行政は犬に対してどのようなアクションやサポートを行なっていますか?犬登録、税金などはありますか?」
Mina:「犬を飼う際の税金はありません。犬の登録はマイクロチップが義務付けられています。ガイドドッグ以外では特に行政のサポートなどはありません。」

enkara:「イギリスで特定犬種を迎えたいと考えた時、信頼できる犬舎やブリーダーは多くありますか?」
Mina:「まずイギリスでは、犬を迎えたいと考えた時ブリーダーから直接買うor保護犬の譲渡の2択しかありません。
ペットショップなど第三者の犬の販売は法律で禁止されています。
ブリーダーは免許制でランクもありますが、壁の向こう側で何が行われているか全てを見ることはできません。
ただ法律として仔犬については、8週齢規制や母犬と一緒にいる所を買い手に見せなければいけないこと、抜き打ち検査等が厳しく定められています。
何をもって信頼できるブリーダーなのかを消費者が知り、購入する際に見極める事も必要だと政府は言っています。
その為、政府は消費者に向けて見極めのガイドラインを提示すると共に、保護という選択肢も提示しています。怪しいブリーダーがいたら報告するように促してもいます。政府が支援するイギリス最大の動物保護団体には過去10年間に3万件もの報告があったそうです。そもそも売る側だけでなく買う側のモラルも必要とされています。」

国による考え方の違いは、文化となって国民性を作り、人と共に暮らす犬の環境にも大きく影響することが今回も分かりました。やはり、改めて「これが正しい」という当たり前の概念は存在しませんね。前回スウェーデンの犬事情をお話しいただいたAnnieさんのお話と比較しても、同じヨーロッパでも動物福祉に対し、ディテールやスタンスが異なると感じます。
イギリスの場合、古くから特定犬種と暮らす歴史的背景もあり原産犬種も約64種と多く、政府自ら消費者(飼い主)に向けて優良ブリーダーを見極めるガイドラインを提示し、消費者自身が学び、情報をアップデートすることを促しており、そういった”教育”を重要視しているように感じます。また、日本との最大の違いは”犬が犬らしくあること”を最も大切に尊重する国民性。
犬はファッションでも、子どもでもなく、犬。だからこそ、その犬の生態に基づいた幸せや喜びを尊重する文化があるのだと感じました。
前編では、イギリスの犬事情ついてお伺いしました。後編では、イギリスの保護事情やMinaさん家族とセサミとの出会いとその想いをお伺いします。お楽しみに。

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