【犬に読む絵本】米国発「R.E.A.D.プログラム®」子どもたちに読書の楽しさと思いやりの心を育む

           

皆さんは、「R.E.A.D.®プログラム(Reading Education Assistance Dogs)」をご存知でしょうか?1999年に米国で始まった〈子どもが犬に本を音読をするプログラム〉で、シンプルながらも子どもの心理へ効果的に働きかけるため世界中に広まっている活動です。犬は上手に読めないことを批判したり、読み方を間違えても指摘したりしないため、読書が苦手な子どもも安心して音読ができ、絵本が好きになることも____今日は、「R.E.A.D.プログラム®」についてや、愛犬に絵本を読む楽しさをご紹介したいと思います。

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R.E.A.D.®プログラム(Reading Education Assistance Dogs)とは?

NPO法人インターマウンテンセラピーアニマルズ(ITA)が、米国ソルトレイクシティで1999年11月にスタートした「R.E.A.D.プログラム®」は、セラピードッグ(読書教育支援犬)と一緒に子どもたちの読書とコミュニケーションのスキルを向上させ、本と読書を愛することを教えるプログラムです。現在、世界中で取り入れられています。
活動目的は、識字メンターとして登録された治療チームの支援を通じて、子どもたちの”識字能力を向上させること”です。犬に音読する方法を採用することにより、子どもの読書とコミュニケーションのスキルを向上させます。認定・登録を受けた読書教育支援犬は飼い主(ハンドラー)とチームになって、子どもたちの「読書コンパニオン」として学校、図書館、その他の多くの場所に出向きボランティア活動を行っています。

日本版「読み聞かせ&ふれあい活動」のこと

2016年9月、東京都三鷹市立三鷹図書館で「R.E.A.D.プログラム®」を参考に日本独自のプログラムとして「わん!だふる読書体験」(読み聞かせ&ふれあい活動)がスタートしました。
日本の場合、犬と暮らしていない子どもたちも多く、日常的に犬とのふれあいが少ない子どもたちに対応するために、読み聞かせ体験の前に、別日程でどうぶつ介在教育(ふれあい教室)を行い、犬との関わりを学ぶことを組み合わせたオリジナルプログラムとして行っています。
その後同パッケージを2019年、千葉県流山市立おおたかの森こども図書館 で「わんわん読書会」として開催し、共に定例化しています。

子どもに寄り添う「読書サポート犬」は、健康で人が好きな犬で、普段は飼い主であるボランティアと一緒に暮らす家庭犬です。
当日、飼い主はハンドラーとしてプロジェクトの進行役を務め、子どもたちが約20分間気持ちよく読み聞かせできる環境づくりに徹しサポートをします。
子どもが読み間違いを気にすることなく、おとなしく寄り添う「読書サポート犬」に読み聞かせをすることによって、安心感や自己肯定感が芽生え、同時に犬への思いやりや共感力を育み、心の成長をうながすプログラムとして運営されています。

愛犬に絵本を読んでみよう!

実際に犬と暮らす子どもたちは、プログラムに参加せずとも日常的にその機会に恵まれています。
「うちの犬はどんな絵本が好きなのかな?」
「今日はきっとこの絵本が喜ぶと思う!」
お子さまが”字”に興味を持った頃、日常の子育ての中に愛犬への読み聞かせを取り入れてみてはいかがでしょうか?

このプロジェクトは、《その犬のために絵本を選ぶところからはじまります》。
「”この絵本” 喜んでくれるかな?」そういった相手を思う優しい気持ち。
そして、おとなしく寄り添い絵本を聞く犬たちを見て「喜んでくれた!」と感じる体験。それがとても大切です。
寄り添う大人はできる限り見守る立場に徹し、声かけや評価をせず、犬と子どもの環境や世界観を何気なくあたたかく、まあるく作りましょう。
お子さまがちゃんと読めなくても大丈夫です。本を音読する楽しさを知る機会となれば大成功!

enkaraでは2022年2月、子どもたちの心に残る犬と過ごす体験として新企画「犬に読む絵本」がはじりました。
一緒に遊んだり、ヒーローになったり、ちょっとイタズラしたり・・・犬たちが活躍する世界中の絵本を中心にご紹介し、多くの子どもたちが愛犬に絵本を読む機会を作ります。

まとめ

息子が幼少期、寝る前になると「これ読んで〜」と3冊の絵本をソファーに持ってくるのがお決まりでした。そしてその横にはいつも犬たちが寄り添い、みんな一緒に物語を楽しむ時間がそこにありました。そんな息子は、5歳を過ぎた頃から犬たちに絵本を読むようになりました。
ことばを発することが得意ではなく、人前で文字を読むことが苦手な子どもでしたが、犬たちの前ではいつも一生懸命に、そして楽しそうに絵本を読み聞かせていた姿を思い出します。
絵本から派生して、紙芝居や演劇をした時もありましたが、犬たちは、どんな時も最後までちゃんと寄り添って聞いてくれていました。(超大作の時は、そのまま寝てしまっていたけれど笑)
その時の原体験が私の心に残っており、米国「R.E.A.D.プログラム®」を知った時、犬と暮らす子どもたちへいつかお届けしたいと思い、今日まであたためてきました。
私は幼児教諭と保育士資格を有しており、絵本が大好きです。
様々な経験を踏まえ、「犬に読む絵本」を心を込めて毎月1冊づつお届けします。

参考:
・Intermountain Therapy Animals (WEB)
・東京都三鷹市立図書館 (WEB)
・千葉県流山市立おおたかの森こども図書館 (WEB)

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