いぬびと 〜犬と暮らす人たち〜#24 重豊 倫子さん

           

「いぬびと」では、犬と暮らす人たちの個性あふれる日常のヒトコマを紹介しています。犬と暮らす家族の数だけ、犬と人の暮らし方があります。様々な形がありますが皆さんに共通することは、日常が犬たちへの愛で溢れているということ。犬好きによる 犬好きのための 犬愛溢れるインタビュー。第24回は、元野犬4頭&ゴールデンレトリバーと暮らす いぬびと重豊倫子さんをご紹介します。

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なぜ犬と暮らし始めたのですか?

倫子さん:「犬、猫、鳥、猿、馬、牛、ウサギ、ハムスター、魚、虫、家族、親戚 ___たくさんの生きものと暮らしてきており、物心ついた時には横に動物たちがいるのがあたりまえの日常でした。その延長で、私の人生の一部として犬たちと暮らしています。」

多頭飼育の生活はいかがですか?

倫子さん:「4頭は成犬になってから迎えた保護犬(元野犬)で、外界や人間への怯え、散歩時の引っ張り、フードアグレッシブ、犬同士の小競り合いなど綺麗事ばかりではありませんでした。そこで保護主さんからドッグトレーナーさんをご紹介いただき、犬たちへの正しいルールの伝え方やそのために人間が取るべき行動、犬たちを正しく導くこと、そして一歩を踏み出す勇気を教わりました。

私がポジティブに穏やかに接することで犬たちとの距離もぐっと縮まり、日常生活で困ることなく過ごせるようになって来ています。日々アップデートを続け、バイタリティ溢れる犬たちと暮らせることが、楽しくて嬉しくて、彼女たちから目が離せません。」

犬と暮らし始めてからの自分自身の変化

倫子さん:「旅行が好きで世界80カ国を旅してきました。コロナ禍の影響もありましたが、現在の犬たちを迎えてからは、小さなモーターホームで5頭と一緒に1年間で約20,000キロ、北から南へ日本中を旅しています。

犬たちとの群れの時間や楽しみが優先の生活となったことで、自ずと犬のことを正しく学び、知りたいと思うようになりました。食事やケア等、ホリスティックに共生をサポートしていければとコツコツ学んでいます。」

犬と暮らす日常の中で大切にしていること

倫子さん:「犬たちの可能性を信じて尊重すること、共に楽しみ私自身が感動することです。」

今までで一番心に残っている犬との風景

倫子さん:「小学生の頃、近くの竹林に『プタ』という白い雌の野良犬が住み着いていました。プタは当時、庭先で飼っていた柴犬の『古狼』ととても仲が良く、そのうちプタのお腹に赤ちゃんがいる事がわかりましたが、警戒心が強く捕まえる事は出来ずにいました。

ある日、学校から帰ると家の中から仔犬の鳴き声が聞こえていて、ピアノとベッドの下、押入れの中から目が開いたばかりのノミダニだらけの仔犬が3頭出て来ました。『警戒心の強いプタが、母の目を盗んで家の中に仔犬を隠すのは決死の覚悟で、とても勇気のいることだったろう』と、子ども心に尊敬したことを覚えています。

託してくれた仔犬のお世話と飼い主探しで、初めての保護活動のきっかけをくれたプタは、忘れられない私の心に残る犬です。そして段々と痩せ細り弱っていくプタを探し入った竹林は、寒々と荒れ果てていて、野良犬の過酷な生活が垣間見えた辛い景色として心に残っています。」

倫子さんにとって“犬“とは?
伴侶人生を共に生きるかけがえのない存在です。犬(異種)としてリスペクトしつつ、自身を写す鏡でもあります。

編集部です。今回のインタビューの中で様々な箇所が心に残りましたが、中でも倫子さんの原体験である「『警戒心の強いプタが、母の目を盗んで家の中に仔犬を隠すのは決死の覚悟で、とても勇気のいることだったろう』と、子ども心に尊敬したことを覚えています。」というお話について、その心情変化や子どもの柔らかな心に与えた大きな影響が心に残りました。その後の倫子さんの人生を大きく変化させるきっかけになったことは間違いなく、ピュアに尊敬する気持ちを育んでくれたプタの勇気ある行動や、種としての本能に触れた経験は尊く、貴重だと感じました。愛犬家である私たちは、思い起こせば子どもの頃、何か今に繋がる経験をしていると思います。過去を思い返す貴重な機会となりました。倫子さん、素敵な気付きをありがとうございました。これからも家族皆さんで豊かな旅を。

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[文・構成/enkara編集部]

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