【犬のデンタルケア連載1】始めるなら今!歯石になる前に歯ブラシで歯垢を落とす習慣を

           

みなさんは愛犬の”歯みがき”ちゃんと出来ていますか?犬のデンタルケアやデンタルグッズなど、沢山の情報を目にする機会が多く、その必要性を感じている飼い主の方は多くいらっしゃいます。その反面「情報がありすぎてよく分からない」「結局、何から始めれば良いのか分からない」など様々なお悩みを抱える方もたくさんいらっしゃいます。犬にとって何故デンタルケアが必要で、本当に必要なケアの方法とは何でしょうか。これからケアを始める方も、「もう遅いかも?」とお悩みの方も、犬のデンタルケアについて今一度、シンプルに基本に戻って理解を深めましょう!犬の歯に関する様々な情報を連載でお届けします。デンタルケアをアップデートしましょう!〈PR〉

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犬は虫歯にならないから歯みがきは不要?


そもそも犬と人間は口腔環境が異なります。
犬の唾液のph値は8.0~8.5のアルカリ性、人間の唾液はph値6.5~7.0の中~弱酸性です。

「虫歯」の原因は、口腔内が酸性になることで歯が溶ける状態になることです。
人間が飲食を始めると、唾液に含まれる「アミラーゼ」という酵素の働きが口の中で糖分を作ります。虫歯菌はこの糖分をエサに酸を出し、口腔内が酸性に傾きます。
しかし、犬の唾液には「アミラーゼ」がありません。そのため口の中に糖分がないことや、唾液がアルカリ性で酸性になることがないため、虫歯にはなりにくいのです。

犬は虫歯になりにくい代わりに、歯石が付着しやすいという特徴があります。
アルカリ性の唾液は口の中に残った食べカスなどで細菌が増殖し”歯垢”となり、この歯垢と唾液中のカルシウムなどが結びつくと”歯石”になるのです。そして歯石が形成されるまでに、人間が約3~4週間かかるのに対して、犬は2~3日というスピードで作られてしまいます。特に犬の奥歯付近には唾液腺があるため、唾液と歯垢が混ざりやすく歯石が付着しやすい場所でもあります。歯垢が歯石になる前に、早めに落とすことが重要です!

歯周病について正しく認知しよう!


歯肉炎や歯周炎の総称が「歯周病」です。
歯石の表面はザラザラしているため、更にその部分に歯垢が付着しやすくなり、歯石の上に歯垢が蓄積する悪循環が繰り返されていきます。
歯垢は細菌の集合体なので、口の中の細菌はどんどん増え続け炎症を起こしていきます。やがて歯肉炎や歯周炎と進行していきます。

歯肉炎
硬い歯石で歯肉(歯茎)が圧迫され、その隙間に細菌が入り込み炎症を起こします。歯肉が腫れ、歯周ポケットができてきます。この時点で治療をすることで、炎症を抑えることができます。

歯周炎
歯肉炎から更に炎症が進むと、歯肉以外の歯を支えるための歯周組織も破壊されていきます。この状態になると痛みを伴うことも多く、口を触られることを嫌がるようになります。

歯周病を放置すると_____

・骨折
歯周組織が破壊されていくと顎や頬の骨を溶かしていきます。溶けて薄くなった骨は、硬いものを噛むなどの少しの衝撃で簡単に骨折してしまいます。

・鼻炎、くしゃみ、鼻出血
歯周組織が破壊された結果、炎症が鼻腔にまで達し鼻炎のような症状が出ます。骨が溶けて鼻と通じてしまうことで、血や膿の混じった鼻水やくしゃみが出ることもあります。

・根尖周囲膿瘍
炎症が歯の根の部分まで進むと、眼の下辺りに膿が溜まっていきます。額や頬が腫れによって大きく膨らみ、重症化すると破裂し皮膚に穴が開いて膿が出てくることもあります。

・全身疾患
歯周病菌が原因となり、肝臓や心臓など血液の豊富な臓器に影響を及ぼします。血栓、化膿性腎炎、心内膜炎、肝膿瘍、肺炎などを引き起こすこともあります。

重症化すると、全身麻酔下で外科手術を行うしかありません。
持病や高齢など、全身麻酔によるリスクも考慮が必要です。また、一度破壊された歯周組織は治療をしても健康な元の状態に戻ることはありません。口臭がきっかけで気づくことの多い歯周病ですが、口臭以外にも恐ろしい症状が愛犬の身に起きてしまうのです。

無麻酔スケーリング(歯石除去)の危険性


近年、麻酔によるトラブルを回避したいとの思いから、無麻酔で歯石除去を望む方が増えてきました。中には、獣医師資格がない人間が無麻酔によるスケーリングを行うケースもあります。
スケーリングは「歯石の除去」だけの意味だと思われがちですが、歯の表面だけでなく歯周ポケット内の歯石や歯垢などの汚れも除去します。更にスケーリング後の処置も必要となりますので、歯科処置は麻酔下で行う必要があり、無麻酔による歯石除去は行うべきではありません。
家庭用のスケーリングキットなども販売されていますが、目に見える歯石を取り除いただけでは、更に歯垢が付着しやすい状況になるだけでなく、歯や歯茎などを傷つける可能性も高く非常に危険です。また、死亡事故や骨折を始め数多くの重大なトラブルも起きています。「無麻酔による歯石除去」については、多くの獣医師が警鐘を鳴らしていますので、無麻酔でのスケーリングは絶対にやめましょう

歯周病にならないために飼い主ができること

歯周病予防の基本は極めてシンプルです。
「毎日歯みがきをして歯垢を取り除くこと」
歯周病の原因が歯垢であることが分かりました。歯石は一度付着すると自宅で除去することはできませんが、歯垢は優しく歯みがきするだけで簡単に取り除くことができます
様々なデンタルケアグッズが販売されていますが、あくまでも歯ブラシを使った歯みがきの補助的なグッズとして認識しましょう。
マウスウォッシュや歯間ブラシだけでデンタルケアを行う人はいませんよね?同じように、犬も歯ブラシを使い丁寧に歯みがきをした上で、他のケア用品を併用することが自然ではないでしょうか。
また、歯周病は早期に発見することで重症化のリスクを軽減できます。
日頃から歯みがきを通して愛犬の口腔環境をチェックし、定期的に獣医師に相談することも大切です。

その犬に合う歯みがき習慣で無理なく継続を


なるべく仔犬の時期から歯みがきの習慣をつけることが望ましいでしょう。
しかし嫌がる犬も多く、方法が分からず何となく避けてきてしまった、という飼い主の方も多いと思います。一番大切なことは無理をしないで少しづつ慣れることです。
実際、私自身も先代の犬には十分なデンタルケアをしてあげられず後悔した経験を持っています。最近犬を迎える機会があり、今度こそは!と意気込んでいましたが、既に6歳を過ぎ口腔環境は決して良い状態とは言えませんでした。おもちゃやタオルを噛むと歯茎から出血しやすく、こんな状態でゴシゴシ歯みがきをするというのは躊躇します。
そんな時に試したのが”ふわふわシルク歯ブラシ”です。
ヘッド部分が全てふわふわの柔らかいシルクなので、口の中を傷つける心配がなく、何よりも愛犬が痛い思いをしないということが安心でした。口に近づけると自分から歯ブラシを咥える様子からも、嫌がっていないことが分かります。
そして、歯垢の原因となる口の中のネバネバも、ふわふわシルク歯ブラシはすっきり落としてくれます。歯みがきだけで歯周病が完治することはありませんが、現状より悪化するリスクは減らせるはずです。獣医師に相談しながら、今後も続けていこうと思っています。

まとめ


犬は自分で歯みがきをすることはできません。
他の病気とは異なり、歯周病だけは飼い主の責任が大きいと言えるでしょう。
歯みがきの習慣は、焦らず徐々に始めることが大前提です。すぐに効果を感じられなくても、毎日コツコツと歯みがきを続けることが大事。後回しに放置することは絶対に避けましょう。
口腔環境に異変を感じたら獣医師に相談するなど、今すぐ向き合うことが何よりも大切で、最も早く効果を実感できるタイミングではないでしょうか。
いつまでも、健康的に美味しく楽しく食事を楽しむ時間を作りたいですね。
今後、様々な角度から専門家を交え犬のデンタルケアについて連載で情報をお伝えします。お楽しみに!〈PR〉

[文・構成/enkara編集部]
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