過去の災害において、犬と飼い主が離れ離れになってしまう事例が多発しています。このような動物を保護することは多大な労力と時間を要するだけでなく、その間に犬が負傷したり、衰弱し死亡するおそれもあることから環境省では同行避難を推奨しています。万が一の時のために、平常時に備えておくこと、その知識をまとめました。平常時にしっかり確認をし、安全に災害時に向けて備えましょう。
飼い主が備えておくべきこと
- トレーニングと健康管理 (クレートトレーニング、ワクチン接種、ノミ・ダニなどの外部寄生虫の駆除など)
- 避難用品や備蓄品の確保
- ハザードマップの確認
- ペット同行避難所や避難ルートの確認
- 管轄の動物愛護センターや自治体担当窓口情報の把握
迷子にさせないための対策
- 迷子札の装着
- 鑑札や狂犬病予防注射済票の装着
- マイクロチップ(緊急時にはスキャナーが使えない可能性もあるため迷子札も併せて付ける)
犬用避難用品や備蓄品のポイント!
備蓄品としては、避難所等にペット用の救援物資が届くまでには時間がかかる場合があります。少なくとも5日分(できれば7日分以上が望ましい)は用意しておくと安心です。
特に、療法食等の特別食を必要としている場合は、さらに長期間分の用意が必要です。常用薬がある場合は多めに準備を。
犬用の備蓄品と持ち出す際の優先順位
優先順位1 (命や健康に関わるもの)
- 薬
- フード・療法食
- 水
- 予備の首輪とリード(伸縮リード不可)
- 食器
優先順位2 (飼い主や犬の情報)
- 飼い主の連絡先、飼い主以外の緊急連絡先や預かり先などの情報
- 犬の写真(顔・全身が分かるもの、飼い主と写っているもの)
- 予防接種状況、既往症、健康状態、かかりつけの動物病院などの情報
優先順位3 (犬用品)
- 折りたたみクレートやケージ
- ペットシーツやオムツ、マナーベルト
- 排泄物の処理用具(プーチバッグ、ウェットティッシュ、消臭スプレー等)
- 衛生用品(ブラシ、歯ブラシ等)
- タオル
- おもちゃ
- おやつ
- ガムテープ(クレートの補修など多用途に使用可能)
- 油性マジック(何かと便利)
避難時に犬とはぐれた場合
犬の情報や避難時の犬の状況について、自治体の担当部署や動物愛護センター、警察等に届けましょう。
やむを得ず犬と一緒に避難できずに自宅等に置いてきた場合には、自治体の担当部署に相談しておきます。
同伴避難ではなく、あくまでも同行避難が主流です。
同行避難は犬と共に避難所へ避難することであって、人間と同じ空間(避難所内など)で避難をすることではありません。
その時のために、平常時にケージやクレートで落ち着いて過ごせることも大切です。
事前にお住まいの地域のスタンスを確認し把握し、その上でいざという時の想定を行い準備を整えておくことが最も大切です。
犬と同行避難する場合は、早めの避難を心がけてください。
▶︎自治体の防災計画等(全国一覧)
自治体の防災計画等(全国一覧)をダウンロード ※PDF
〈参考・引用〉
環境省「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」【平成30年9月発行】
環境省「ペットも守ろう!防災対策」【平成29年9月発行】
外出中、飼い主の身に万が一の事態が発生した場合、救急隊員をはじめ、その場に居合わせた人に”ペットが家で留守番中であること”を伝えるスマートフォンに貼る2層耐水ステッカーです。
ステッカー内側のQRコードを読み込む事で、”8ヶ国語対応の緊急WEBページ“を表示し、「家にペットがいるのでここに書かれている緊急連絡先に連絡をしてほしい」と飼い主に代わってメッセージを伝えます。
ペットと暮らす全ての方がこのステッカーを携帯する事で、認知が広がり多くのペットたちのレスキューにつながります!
外出中、飼い主の身に万が一の事態が発生した場合、救急隊員をはじめ その場に居合わせた人に"ペットが家で留守番中であること…
連日のようにCOVID-19関連のニュースが飛び交い、心落ち着かない日々が続いています。改めて犬と暮らす私たちにとって「今」必要なこと、出来ることは何かを考えてみたいと思います。いたずらに不安を煽るのではなく、非常時を想定し備えることは、[…]