有害駆除になる鹿を使ったサステナブルなドッグフード 〜障がい者が働ける環境を作り、地の利を活かした循環サイクルを(兵庫県)〜

サステナブルなペットフードや、自然環境を大切に考えるサービスなどオンラインショッピングモール「enkaraMarket(エンカラマーケット)」には、地域社会の問題に取り組む企業や環境問題に具体的に向き合う企業など、エシカル消費を率先して考える企業や店舗が並んでいます。
今回は、enkaraMarketで大人気のショップ「TASHIKA」を運営している特定非営利活動法人cambioをご紹介します。兵庫県多可郡多可町にあるcambioは就労系障がい福祉サービス事業を行う他、地域社会の課題に対し独自のアイディアで解決に取り組む、SDGsを推進する事業者です。
「TASHIKA」の鹿肉を使ったドッグフードやおやつが、どのようなストーリーを経て私たちに届けられているのか、その背景をご紹介したいと思います。

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障がい者が働ける環境作りを積極的に

NPO法人cambioは”就労継続支援 多機能型 事業所”を運営し、自社製品の設計開発・製造販売、無添加鹿肉ドッグフード製造販売、鳥獣害指定の鹿肉加工施設運営などの事業を行っています。

”就労継続支援 事業所”とは、一般企業での就労が困難な方々が利用できる福祉サービスです。
働く場を提供し、仕事を通して知識や能力の向上に必要な訓練など“自立支援”を目的に就労サポートを行います。
また、個々の障がいや病気の特性に合わせて”就労継続支援A型””就労継続支援B型”があります。

・就労継続支援A型
サポートを受けながらも一般就労とほぼ変わらない環境で働くことが多く、雇用契約を結んで働くため労働関連の法律が適用されます。そのため原則最低賃金以上の賃金が保障されます。
・就労継続支援B型
短時間の就業や就労内容など障がいや体調にあわせて自分のペースで働くことができます。雇用契約を結ばないため、賃金ではなく”工賃”として生産物に対する成果報酬が支払われます。

A型・B型両方を運営している事業所が”就労継続支援 多機能型 事業所”と呼ばれます。
NPO法人cambioでは、障がい雇用を積極的に行い事業運営を行なっています。

24時間体制!いつでも地元猟師から鹿肉を受け入れる地域連携

兵庫県は野生鳥獣である鹿による被害量・被害額が共に深刻な自治体です。
cambioが事業を行っている兵庫県多可郡多可町は中山間部に位置しており、常に野生鳥獣問題は身近な問題でもあります。

鳥獣被害対策の過程で捕獲された鹿の利活用として、cambioでは鹿肉を使用した無添加ドッグフードを製造販売しています。
更に、遊休施設であった給食センターを町から有償で借り受け、元々食品を提供していた施設を改修し再利用することで、食品工場並みの自社精肉施設で製造されています。
また、鹿肉は地元猟師から24時間随時受け入れが可能で、精肉加工から製品製造まで自社で一貫生産している、地域連携での生産体制です。

鹿肉ドッグフードの製造という事業一つとっても「野生鳥獣問題」「障がい者雇用」「遊休施設の再利用」と複合的に課題解決に取り組んでいることが分かります。

様々な障がいを持たれている方々が作るドッグフード

cambioの事業の中で、無添加鹿肉ドッグフードの製造販売を行う事業部が「TASHIKA」です。就労継続支援B型事業所として、様々な障がいを持たれている方々の手によってTASHIKAの鹿肉ドッグフードや犬用おやつが作られています。

鹿肉は、一般的に高タンパクで低脂肪。
体重が気になる犬や生活習慣病といった病気の予防につながるタンパク質としても注目されています。さらに鉄分の含有量も非常に高く、ミネラルバランスが良いことも特徴です。
また、肝臓(レバー)は、鹿に含まれる栄養素のほとんどを持つ栄養素の貯蔵庫でもあります。ビタミン、鉄分なども豊富で、シニア犬にはもちろん、妊娠・産後の犬にも最適な優れた栄養食です。
さらにTASHIKAのフードは栄養価を損なわないよう、低温で独自圧縮製法加工をしているので吸収性の高さも魅力です。

かつては駆除され廃棄するしかなかった鹿肉。
肉の他にも、内臓や骨・鹿の角・鹿皮など___犬たちにとって鹿は<無駄にする部分のない、最高の栄養バランス>を兼ね備えています。

変わることへの手伝いが出来る企業でありたい

事業所名である”cambio”は、イタリア語で”変化・変わる”という意味を持っています。
色々な障がいを持つ方々のそれぞれの過去の経験や目指す目標、将来設計は異なります。
「過去は変えられないけれど、仕事を通じてお互いに理解し合いながら、自ら変化・変わることへの手伝いが出来る企業でありたい。各々の障がいに配慮した上で、健常者同様に厳しさの中でも個々の能力を伸ばせる力をつけてあげたい」そうcambio理事長の後藤さんは仰います。

先述した就労継続支援B型事業の工賃について、厚生労働省の調査によると2020年度の全国の平均月額工賃は15,776円。それに対してTASHIKAフードを製造する方々に対してcambioでは、平均月額工賃43,841円です。
賃金以外の面でも全ての事業の根底に、『障がい者の方にとってよりよい環境で、個々の力が発揮出来るような支援をしていきたい』という想いが垣間見られます。

さまざまな挑戦をし続けるcambio

・事業継承問題に取り組む!
多可町では野生鳥獣問題の他にも、多くの自治体同様に少子高齢化によって様々な問題を抱えています。その中でcambioが取り組んでいることとして”事業継承問題”があります。
経営者の高齢化や後継者不足のために廃業せざるを得ない中小企業が多いと言います。
そうした企業の事業を、就労継続支援事業所が継承し請負うという新たな取り組み
も始まっています。この事業の新たな拠点もまた、廃工場を障がい者の方が働きやすい環境へと修繕工事を行い再利用しています。

・高校の食堂事業者撤退に取り組む!
低単価やコンビニエンスストアの影響などを受け、全国的にも高校の食堂を運営する業者の撤退が増加しています。食堂の運営は障がい者にとって社会生活を送る上での訓練となることから、こうした問題に対しても就労継続支援事業所が運営をすることで解決に向けて取り組んでいます。

まとめ

今まで有害駆除のため捕獲された鹿は、そのほとんどが廃棄処分となっていました。
しかし現在は、cambioの取り組みによって犬たちにその命を繋ぐことができています。
野生鳥獣問題と障がい者支援事業、更には廃校や廃工場の再利用を組み合わせた事業形態はcambio独自の取り組みであり、SDGsを推進する上で非常に優れたビジネスモデルです。
何よりも、地域の全ての方にとって優しい循環サイクルではないでしょうか。

飼い主としての愛犬のフード選びが、別の誰かの支援に繋がるとしたら____
新しいフードを試してみたいな、新しいおやつを買ってあげようかな、そうしたタイミングが訪れたとき、是非あたたかな選択をしてみてはいかがでしょうか。

プロフィール

特定非営利活動法人cambio
TASHIKAを運営するNPO法人cambioは、就労継続支援事業として多様な事業を展開しています。その中でTASHIKAは、鹿肉を精肉から一貫生産し、事業部として製造販売を行っています。
自然豊かな地の利を活かして___ オオカミが祖先であるイヌ科の動物にとって最良の肉である「鹿肉」。
近年は鹿の数が増え、獣害駆除された鹿の廃棄は兵庫県でも大きな課題となっています。
オオカミにとって最高なバランスの鹿肉を、衛生管理を徹底した旧給食センターにおいて食肉処理業・販売業の許可を得て、精肉から製品まで一貫生産。本当にいいものにこだわった完全無添加のドッグフードを開発。環境に優しく、愛犬に安心と健康をお届けします。

【TASHIKA】プレミアムドライフード好評発売中!
国立大学動物栄養学の教授にアドバイス・協力をいただき作られた<鹿肉60%+野菜>で出来た完全国産無添加のグレインフリードライフード。厳選素材のこだわり、犬の立場で考えられたフードは、素材の栄養素を損なわない低温調理法。体内で溶けやすく他社商品とは吸収率の差が歴然!
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京都大学農学部動物栄養学、松井教授研究室のアドバイスのもと作られた完全国産無添加穀物フリードライフード。厳選素材のこだわ…

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今までの犬と暮らす当たり前や固定概念にとらわれず、新しい情報や価値観を知ることで気づきを得るために、様々な情報発信や活動をします。 最終目標として掲げる「循環する社会の仕組みを創ること」を実現するため、ミッションとして、“犬を知る“をアップデートし、より豊かな関わりで犬と人が本質的に繋がり、共に生きる姿を提案します。私たちは、循環サイクルの中でその未来を創造し実現できることを強く願いビジネスを営む社会を目指します。

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