作:リサ・パップ
訳:菊田まりこ
出版社:WAVE出版
発行日:2016年
対象:6歳から
あらすじ:〜できないこと・まちがえることがこわい、すべての子たちに〜
マデリーン・フィンは、字を読むことが大の苦手。だから、学校の国語の時間に、音読をあてられても、うまく読めません。つかえるたび、まちがえるたびに、クラスのみんながくすくす笑う声がきこえてきて、逃げ出したくなるのです。「よくできました」の星のシールをもらえないのは、マデリーンだけ。そんなとき、図書館で1頭の大きな白い犬と出会います。
犬はマデリーンがどんなにつかえても、まちがえても、笑うこともせかすこともしないで、じっとマデリーンが本を読むのをきいてくれます。こんなに下手なのに、それでもそんなふうに私の言葉を待ってくれるの?マデリーンも少しずつ、本を読むことが楽しくなり、人前で音読するのもこわくなくなっていって____。
そばにいて、せかすことも、しかることも、注意することもなく、ただじっと待ってくれている犬の存在が、「自分はダメ」とかたくなに思いこんでいる少女の心をとかしてく様子が、私たちにいろいろなことを教えてくれる絵本です。(WAVE出版より)
enkara評:enkaraドッグキッズで「犬の読む絵本」をはじめたいと思った全ての想いが、この1冊の本にぎゅぎゅっと表現されています。
誰かに採点されたり、評価を受けるため、物知りになるために人は学ぶのではありません。
物事を考えることができる力を育むために文字を学び、知り得た情報を使える知識に変えるために、そしてその先に、自分を信じ物事をチョイスする人間力を養うために、文字を習得することが大切だと思います。でも、その文字に劣等感や拒絶感を持つことは特性としてあることです。
そんな時、評価ではない観点で、文字に興味を持つきっかけを犬たちは作ってくれます。
犬と暮らす子どもたちは、いつでも気軽に愛犬に絵本を読んであげることができます。
ドッグキッズたちには是非、保護者の皆さまが主体となってその機会を作ってもらえたらと、そう願っています。
お子さまが犬に本の読み聞かせをする「R.E.A.D.プログラム」に役立ててください。プログラムの詳細はこちらの記事をご覧ください。WEB