皆さんこんにちは!山﨑枝里です!春の訪れを告げる桜の季節が終わり、初夏を感じさせる青空や爽やかな風が気持ちの良い季節になりました。さてさて皆さんは「春土用」をご存知でしょうか?夏にうなぎなどを食べる「土用の丑の日」が有名ですが、実は一年の中で四季ごとに春土用、夏土用、秋土用、冬土用の4回あります。今年の春土用の期間は、4月17日から5月5日となっていてこの期間は、春の心身から夏の心身へ移るために溜め込んだものを自ら浄化しようとしています。これから迎える5月は自律神経のバランスが崩れやすく、いつもより疲労を感じたり、胃腸など消化器系に不調が出やすい時期です。今回のレシピは胃腸の働きを助け、デトックスを促す春野菜を使ったキッシュです。パイ生地などは使わず混ぜて焼くだけでとっても簡単。ご家族皆さんでぜひお試しくださいね。
今回のワンポイントアドバイスは、「犬は肉食動物なので穀物は消化の負担になると聞きました。与えても大丈夫でしょうか?」について解説します!
食材(1日2回食の場合の1食分)
☑︎ 鶏むね肉(小型犬50~70g|中型犬120~150g|大型犬180~200g)
☑︎ キャベツ (小型犬10~20g|中型犬30~50g|大型犬60~80g)
☑︎ しめじ(小型犬10~20g|中型犬20~40g|大型犬30~50g)
☑︎ パプリカ(小型犬10~20g|中型犬20~40g|大型犬30~50g)
☑︎ 絹ごし豆腐(小型犬60~80g|中型犬80~100g|大型犬100~120g)
☑︎ 卵(小型犬1/2個|中型犬1個~1と1/2個|大型犬1と1/2個~2個)
☑︎ パセリ(適宜)
※小型犬5キロ・中型犬15キロ・大型犬25キロで換算。
※成犬・アクティブな犬へ向けての分量として基本レシピをご紹介しています。中型犬15キロ・大型犬25キロで換算。
作り方
2、鶏むね肉、じゃがいも、しめじを炒め、火が通ってきたらキャベツ、パプリカを加え炒めます。全体にある程度火が通ったら、粗熱が取れるまで冷まします。(その後オーブンで加熱するので全体的にある程度火が通ればOK!)
3、ボウルに豆腐を入れ泡立て器で混ぜ滑らかにします。その後、溶き卵を加えよく混ぜます。少しダマが残っても大丈夫です。
4、③にすべての食材を入れ混ぜ合わせます。型に具材を流し入れ飾りのパセリをのせ、オーブンで180度で約30分(予熱なし)焼きます。全体が固まって表面に軽く焦げ目がついたら出来上がり。
※ご自宅のオーブンの特性で焼き上がりの時間が異なります。適宜調整してください。
メイン食材1「鶏むね肉」
高タンパク、低脂質でヘルシーな鶏むね肉は犬ごはんにも幅広く取り入れられる食材の一つです。鶏むね肉のタンパク質には、幸せホルモンの材料となるトリプトファンや、イミダゾールジペプチドが含まれています。イミダゾールジペプチドは、筋肉を守る成分で、疲労の軽減に働きかける抗疲労作用もあり、新しい環境に疲れが出やすい今の時期にもぴったりです。薬膳の働きとして、気(エネルギー)や血を補い体を温めます。また巡りを良くする働きもあるので、心と身体を穏やかに元気をつけてくれます。
メイン食材2「キャベツ」
キャベツに含まれる栄養素で代表的なのがビタミンU(別名キャベジン)。これはキャベツから発見された成分で、野菜の中ではキャベツに最も多く含まれています。傷んだ胃粘膜の修復を助ける他に肝臓の機能を助ける働きもあります。薬膳でもキャベツは胃の働きを助ける食べ物として知られ、主な働きに『むくみなどの水分代謝の改善・胃を丈夫にする・腎の働きを補う』などがあげられます。
レシピのポイント
・飼い主さん向けのレシピは、卵液に塩コショウを加え、焼く前にチーズをトッピングすると美味しくいただけます。
・お豆腐を加えることで冷めてもふわふわ、生クリームなどで作る通常のキッシュに比べとってもヘルシーです。
・多めに作って冷凍保存しておくのもおすすめ。一食分をラップに包み、自然解凍や電子レンジで解凍。冷凍保存する際は3週間を目安にしてください。
・グラム量や食材の割合は厳密である必要はありません。たくさん運動した日は食事量を多めにあげたり、おやつを多めに食べた日は少し量を減らすなど調整してください。その他、体質やその日の体調に応じてアレンジすることでその子にあったごはん作りができます。
犬ごはんの基本目安は、<肉&魚類1:野菜類1:穀類(炭水化物)1>です。 今回のレシピをこの目安にあてはめると下記のように考えることができます。 今回は、白米やパスタの炭水化物の代わりに野菜のじゃがいもを用いて作りました。
・野菜類:キャベツ・パプリカ・しめじ (1/3)
・穀 類:じゃがいも(1/3)
ワンポイントアドバイス!「犬は肉食動物なので穀物は消化の負担になると聞きました。与えても大丈夫でしょうか?」について解説
今回のレシピは炊いたごはんやパスタなどの炭水化物の代わりにじゃがいもを用いました。じゃがいもの代わりに炊いたごはんやパスタなどでアレンジしても、もちろんOKです!犬の食事に関して「犬は肉食動物なので穀物は消化の負担になると聞きました。与えても大丈夫でしょうか?」というご質問を多くいただくので今回は解説していきます。
グレインフリー(穀物不使用)フードの紹介文などをみると「人間と違い犬は肉食動物なので犬の腸は短く動物性タンパク質を消化するのに適しています。よって穀物を大量に摂取することは消化器官を酷使し、内臓に負担をかける恐れがあります。」と書かれていてこういった説明を読むと確かに不安になりますよね。
私自身の考えとしては、穀物アレルギーなど無いこと、その子の消化・吸収能力にあった食事であれば穀物類を与えても問題ないと考えています。まず穀物の定義は様々ありますが〈イネ科の植物、稲、小麦など〉を指す事が一般的です。この穀物に多く含まれる糖質は体内代謝によって効率よく脳や身体を動かす生命活動エネルギーになります。確かに犬の祖先はオオカミと言われていますが、犬は少なくとも1万年前頃(諸説あり)には家畜化され人間とともに暮らすようになったことで「肉食寄りの雑食動物」へ進化していきました。そして、犬の雑食化は科学的にも証明されています。2013年に学術雑誌「ネイチャー」に掲載された論文では、オオカミと犬の遺伝子を比較したところ、犬にはデンプンの消化に適応する遺伝子変化が見られた事が報告されています。人間と同じように加熱されていない生米や小麦などを与えると消化不良を起こしますが、炭水化物に多く含まれるデンプンは水と一緒に加熱して調理をすることで、デンプンが「糊化(α化)」し消化・吸収することができるようになります。(ドッグフードに含まれる穀物類も加熱・加圧の処理がされています。)犬たちもたんぱく質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラルすべての栄養素が必要だと私は考えます。
SNSが普及し、いろいろな情報を目にする機会が増えましたが、その子その子の消化・吸収能力、合う合わないの食材があるので飼い主さんは『うちの子はどうなんだろう?』といった見極め、考える力、判断軸を育てることが大切なのではないでしょうか?いろいろ悩みや疑問がでてきますが犬たちとの暮らしを通して、考える力、判断軸を一緒に育んでいきましょうね。
▶︎参考文献:和訳名「イヌの家畜化のゲノム特徴は、デンプンが豊富な食事への適応を明らかにする」Nature (2013-01-23) | DOI: 10.1038/nature.2013.12280
ラナからのメッセージ
名前:ラナ
性別:女の子
生年月日:2016年
好きな食べ物:焼きサンマ・ハンバーグ・りんご
好きなこと:ネコのトンちゃんと遊ぶこと。おとーさんとぴったんこして寝ること。
「みなさんこんにちは。お久しぶりです、ラナちゃんです。お元気でしたか?寒い冬がやっと終わったね。ラナちゃんはお散歩で桜をみたり、くんくんしたり元気に過ごしていました。ゴールデンウィークはおとーさんとお出かけしたり、一緒にお昼寝したり今からとっても楽しみです。キッシュのごはん、美味しいにおいがして『マテ』ができなかったよー。みんなもおいしく食べて貰えたら嬉しいな。こんど感想聞かせてね。」
編集部です。桜の花弁が風で舞う瞬間は犬も私たち人間も心躍りますね。いつものお散歩が華やかで、桜の木を探しては春の訪れをワクワクしながら感じています。今回は、山﨑さんに春に食べたい食材を使ったキッシュをご紹介いただきました。カップで作るとちょうど小型犬にはピッタリなサイズで、ちょっと多めに作って冷凍も便利でした。今回のワンポイントアドバイスは気になる方が多い「穀物の消化について」新たな学びがありましたね!優しいお味は、犬たちにあたたかさや優しさを運びます。穏やかな春をお過ごしくださいね!
[文/山﨑 枝里・構成/enkara編集部]新鮮なヒューマングレードの食肉用鹿肉を使用。食べやすいミンチタイプ!
食が細くなるシニア期、出産後、病後などの体力が必要なときにも。鹿肉は消化の良いタンパク質なので食物アレルギーのある犬猫にもおすすめです。
内容量(価格): 200g ¥745 1kg ¥2,980 商品説明: 新鮮なヒューマングレードの食肉用鹿肉を使用。 食…