こんにちは、ペット食育協会上級指導士の山﨑枝里です!今年は、雪も多く冷え込みも厳しい冬でした。でも季節は巡り、少しずつ春の足音が聞こえてきます。あたたかい春の風を感じながらラナとの散歩の途中、ふと見上げると木々の芽はふくらみ、芽吹きの準備をはじめています。私たち飼い主も犬たちも自然の一部。この季節は体内のエネルギーも高まってきます。薬膳の観点から春は、冬の間に溜め込んだ老廃物を排出する「解毒」の季節。デトックスの要(かなめ)となる五臓の「肝(かん)」の機能に働きかける食材を取り入れて、毒出しをしておくと春の不調を防げます。今回は、春を感じる食材を取り入れた身体を癒すレシピをご紹介します。
食材(1日2回食の場合の1食分)
☑︎ 豚モモひき肉(小型犬50〜70g|中型犬140〜160g|大型犬200〜230g)
☑︎ 菜の花(小型犬10〜20g|中型犬30〜50g|大型犬70〜90g)
☑︎ 人参(小型犬10〜20g|中型犬30〜50g|大型犬70〜90g)
☑︎ スナップエンドウ(小型犬1さや|中型犬1〜2さや|大型犬2〜3さや)
☑︎ 干し椎茸(小型犬1/2個|中型犬1/2〜1個|大型犬1〜2個)
☑︎ 炊いたごはん(小型犬10〜30g|中型犬50〜70g|大型犬80〜100g)
☑︎ 生姜 適宜少量
☑︎ シュウマイの皮 適宜
☑︎ ごま油(小型犬ティースプーン1/2杯|中型犬1杯|大型犬2杯)
☑︎ 片栗粉 適宜少量
☑︎ 干し椎茸の戻し汁 大さじ1~3杯
☑︎ 水 適宜
※飼い主さんは塩・胡椒・醤油で下味をつけると美味しく召し上がれます。
※小型犬5キロ・中型犬15キロ・大型犬25キロで換算。
成犬・アクティブな犬へ向けての分量として基本レシピをご紹介しています。
作り方
2. 各野菜、戻した干し椎茸を細かくみじん切りにします。
3. ボールに豚肉、細かく刻んだ野菜、炊いたごはん、ごま油、片栗粉、干し椎茸の戻し汁を入れてよく混ぜます。
4. シュウマイの皮でタネを包みます。
5. フライパンにごま油をひき、シュウマイを並べ火をつけます。
6. 焼き目をつけたあと、水を入れ弱火でじっくり蒸し焼きにして完成!
メイン食材「菜の花」
カリウムや鉄、マグネシウムなどのミネラルやビタミンC、βカロテンなどさまざま栄養素をたくさん含んでいます。また薬膳の観点からデトックスの要(かなめ)となる五臓の「肝(かん)」という機能に働きかける効果も期待できます。
冬から春へ切り替わる時季に感じやすい、のぼせやイライラなどを楽にしてくれます。
レシピのポイント
・飼い主さん向けのシュウマイは、玉ねぎのみじん切りを入れると風味がアップします。
犬用のシュウマイには春野菜を混ぜ込みましたが、飼い主さんは同じ春野菜をお浸しにして春の味を存分に楽しむのもオススメです。
・割合や量は厳密である必要はありません。
あくまでも目安としていただき肉が多かったり、野菜が多くても大丈夫。 その他、愛犬の体質やその日の体調に応じてアレンジしていただいてOKです!
ワンポイントアドバイス!「各食材の割合について」
愛犬に手作りごはんを作ってあげたいけれど、「量や食材をどれくらい使ったらいいんだろう・・・?」「食材を量るのが手間で面倒・・・」といった飼い主さんも結構多いのではないでしょうか?
量の目安は前回「犬ごはんCookBook#12」でご紹介させていただきましたので、今回は飼い主さんに気軽に手作りごはんに挑戦していただけるよう、簡単に作れる各食材の割合の目安をご紹介します♪
厳密に計量しなくても、使う食材をお皿に並べて見た目のバランスが1:1:1になればOK!
犬の祖先は肉食のオオカミなので肉しか食べないと思われがちですが、実際にはオオカミも自然界でキノコやベリーを食べるなど雑食の食性が観察されています。そして犬は長い歴史の間、人間とともに暮らしてきた過程でオオカミよりさらに雑食寄りになっているといわれています。
上記の割合でごはんを作ると犬に必要な栄養素を摂取できます。これを基本に、1日の運動量が多い犬であればタンパク源となる肉魚類を増やしたりするなど運動量や体質、その日の体調に応じてアレンジしながら愛犬にあったごはんを作ってみてくださいね。
今回のレシピをこの目安にあてはめると下記のように考えることができます。
・野菜類:菜の花・人参・スナップエンドウ・干し椎茸(1/3)
・穀 類:炊いたごはん (1/3)
ラナからのメッセージ
名前:ラナ
性別:女の子
生年月日:2016年
好きな食べ物:焼きサンマ・ハンバーグ・りんご
好きなこと:ネコのトンちゃんと遊ぶこと。おとーさんとぴったんこして寝ること。
「みなさんこんにちは。ラナちゃんです。今年の冬は本当に寒かったですね。
最近、お散歩でクンクンしているといろんな所から春のにおいがして嬉しくなります。冬の冷たい風もなんだかあったかくて、まあるくかわってきて気持ちがいいです。
おかーさん、シュウマイに春をとじこめたんだって。トンちゃんとワクワクしながら待ちました。おいしかったよー!ぜひみんなで食べてね♪」
enkara編集部です。食材の割合の目安を知っておくと、量の把握やアレンジもしやすくなります。今回のワンポイントレッスンも手作りごはんの基本として大変学び深く、勉強になりましたね!今回のレシピも早速我が家で作ってみましたが、いつも以上にごはん時間に季節を感じ、豊かな気持ちになりました。飼い主も一緒に食べることができる。そのことが嬉しくて、ちょっとワクワクします。春の食材をぜひ食卓に、そして犬たちの日常にも取り入れてみてはいかがでしょうか?
[文/山﨑 枝里・構成/enkara編集部]